特異的lgE抗体

IgE検査は、アレルギー体質の診断・経過観察の目的でIgEの総量を調べる検査ですが、特異的IgE抗体の検査では特定のアレルゲンに対してその反応性をみるという検査になります。現在、非常に多くの日本人が何らかのアレルギーに悩まされていると言われています。そのアレルギーの原因となっている物質を同定する為に様々な検査法の開発がすすめられてきました。皮膚反応テストでも特異的抗原の検索を行う事は可能ですが、本検査では血清中の特異的IgE抗体を測定する事で、原因となる物質すなわちアレルゲンがなんであるかを診断を行っていきます。1回の検査で多くのアレルゲンを調べる事が出来る為、アレルギー性の病気を診断するのに有用であるというのが本検査の利点だと言えます。よく耳にするアレルゲンというと、牛乳・卵・小麦・そば等の食品、綿・絹と言った職業性アレルゲン、猫・犬と言った動物性のもの、スギ・ヒノキ・ブタクサ・カモガヤ等の花粉、ハウスダストやダニ等多岐にわたります。通常は検査項目ごとに特異的IgE抗体の濃度とそれを反映したクラス分類(重症度)が結果として示されます。特異的IgE抗体の濃度が高いほど症状は重い事が多くなります。結果の評価と治療への反映のさせ方に関しては、主治医の指導を受ける事が大切です。