CA125の値と卵巣がんの進行程度の関連性

婦人科においては子宮筋腫と子宮内膜症の鑑別にも用いられています。CA125と同様に、卵巣がんに関連する抗原としてCA602やCA130等がありますが、その値は本検査のCA125によく相関します。卵巣がんではCA125の陽性率が高く、とりわけ漿液性のう胞腺がんでは陽性率80~90%にも及びます。CA125の値と卵巣がんの進行程度には関連性が多く、治療により完全にがんが治った時はCA125値も基準値以下となります。一方で、基準値内にまで低下していない場合には再発あるいは増悪している可能性が考えられえます。卵巣がん以外だと肺がん・肝がん・胆のうがん・膵がん・子宮体がんなどでも陽性反応を示します。また、CA125値は腹膜炎・胸膜炎などの漿膜炎においても高値になります。この場合、原因ががんであっても、細菌性や結核性でも陽性になります。その他CA125値が上昇する良性の卵巣腫瘍では子宮内膜症性のう胞があげられます。一般的に男性よりも女性に高く、特に月経期に高値になる事が知られています。そして卵胞期から黄体期にかけて低下していくという仕組みです。また、12週目までの妊娠初期にもCA125値は上昇しますが、それ以降は正常値まで低下します。